株価ってなあに?

今回は、株価の根源的な部分に迫ってみたいと思います。いろいろと思索中なのですけども、とりあえず思い付いた部分だけ。話を簡単にするために、日本株を前提として書きます。

株価はどうやって決まるか

株式市場を見ていると、株価の上限や下限にはかなり柔軟性があるように見えます。1株、数万円の株もあれば、数十円の株もある。そしてその価格を決める制約は少なく、市場参加者の自由な取引によって価格が決まっています。買いたい人が多ければ株価が上がり、売りたい人が多ければ株価が下がる。シンプルな仕組みによるものです。

一般的な商取引においては、モノの価格は多かれ少なかれ硬直性がありますが、株式市場においてはかなり柔軟に価格変動が起こります。連日のストップ高、あるいはストップ安によって、数日前と比べて想像だにしなかった株価に落ち着く、そんなことも日常茶飯事です。

そんな気まぐれな株価の変動を捉えるために、まずは株そのものの価値を考えてみます。株にはいったいどんな価値があるのでしょうか。株価が、読んで字のごとく株の価値のことであれば、この価値を掘り下げれば何かが見えてくるはずです。

株の価値その一:インカムゲインによるもの

株には、配当金や株主優待など、保有しているだけで得られる利益があります。投資用語でいうところのインカムゲインですね。会社の事業を成長させるために投資家がお金を差し出し、会社はそのお返しとして利益のうち何割かを投資家に戻す。これがインカムゲインです。不運にも事業が成功しなかったら、配当金や株主優待が減ってしまう。場合によってはゼロになる可能性もある。株の価値として、インカムゲインは分かりやすいものです。

株の価値その二:キャピタルゲインによるもの

一方で、配当金などのインカムゲインの有無に関わらず、株価は自由に、時に暴力的に変動します。自由な市場での取引のなせる技ですね。その自由な市場において、株を安く買って高く売れば、その差額が儲けとなる。これが投資用語でいうところのキャピタルゲインです。

そして、この価格変動の自由さが、株式投資の難しさに繋がっています。買いたい人々、売りたい人々の気持ち次第で、株価は何倍にも何分の一にもなる。とあるWeb漫画に「俺たちは雰囲気で株をやっている」という名言がありますが、これ、冗談のようでいて全く冗談ではないところに奥深さがありますね。

【株の知識ゼロ】バカが考えた株の漫画|俺たち株の初心者

ちなみに、配当金などのインカムゲインがある方が、比較的、株価の変動が小さいです。株の保有そのものに価値があるので、その価値が割安になれば買いが入り、割高になれば売りが入るからです。インカムゲインの無い、キャピタルゲイン目的でしか投資できない株、これは、会社の事業の成長性に対する投資家の気持ちのみが株価を支えているので、気持ち次第で変動も大きくなりがちです。

株価の変動と発行株式数

ところで、株式市場に身を置いていると、おや?と思うことが幾つかあります。例えば以下のようなもの。

  • 会社が自社株買いをすると、株価が上がる
  • 会社が増資をすると、株価が下がる
  • 逆日歩が付きやすい株と、付きにくい株がある

よくよく考えてみると、これらは全て、発行株式数に関係があります。流通している株の数量が少なくなれば、希少価値が高くなり、株価が上がりやすくなる。逆に、株の数量が多くなれば、希少価値が低くなり株価が下がる。もし仮に、欲しい人にどんどん印刷する株券(もちろん配当なし)があったとして、その株価は幾らになるでしょうか。答えはタダ同然。貰っても要らないからポイ捨てするレベル。

逆日歩も、流通している株数が少なければ、貸株の調達コストが上がって高くなりがちです。これも株数が関係する話。

発行株式数の大小が、株の価格決定に何やら影響を与えているようですね。

使用価値と交換価値

発行株式数や希少価値について考えたり調べたりしていたら、経済学にたどり着きました。古典的な経済学にでは、モノの価値を「使用価値」と「交換価値」に分けているそうですね。

  • 使用価値・・・モノそのものの有用性の価値
  • 交換価値・・・他のモノとの比較で決まる価値

この使用価値と交換価値について、Wikipedia先生に面白くて分かりやすい例があったので引用します。

価値 – Wikipedia

価値のパラドックス
水は有用だが通常は安価であり、宝石はさほど有用とはいえないが、非常に高価である。これは「価値のパラドックス」と呼ばれ、これを説明することは、初期の経済学の難問であった。これを解決するため、交換価値と使用価値をはっきり区別し、直接の関連を否定して考えるようになった。すなわち、水は使用価値は高いが、交換価値は低い。また、宝石は使用価値は低いが、交換価値は高い。古典派経済学では価値の大小の理由として、希少性が考えられた。

つまり、インカムゲインは使用価値を得るものであり、キャピタルゲインは交換価値を得るものであります。株式投資をする際も、この二つの価値をゴッチャにしていると混乱してしまいますね。

ここで今一度、株価の変動に目を向けてみると、発行株式数に対して、買いたい人が多ければ株価が上がり、売りたい人が多ければ株価が下がる、となります。この発行株式数を考慮するところが重要。株数は無限ではなく有限なのです。会社の将来性が素晴らしいか否かに加えて、その株に希少性があるかどうかも、株価変動の大切なファクターであるということ。

水にしたって、水道水すらごくごく飲める日本と、水のない砂漠地帯ではその価値は変わってきますからね。

まとめ

世の中、使用価値については普段からよく議論されますが、交換価値についてはあまり議論されていないように思います。商人の儲けのためのエッセンスだから、話題にされにくいのでしょうか。ユダヤ商人の教えとか、砂漠で水を売るとか、そういうやつ。確かに、濡れ手に粟みたいな儲け話が公開されてしまったら、あっという間に真似されて儲からなくなってしまいますからね。

ともあれ、株価は、市場参加者の欲しいと思う気持ちと、希少性によって決まる、ということです。仮想通貨や不動産投資など、他の投資でも似たような概念はあるでしょうね。ビジネスや人生にも活かせそうなので、常日頃から意識したいものです。

この記事をご評価ください

星クリック!
星1つ星2つ星3つ星4つ星5つ (5.00/2件)
Loading...
皆様からの評価をお待ちしております。
( ´∀`)人(´∀` )